大阪・ミナミを代表するラーメン店の看板を巡る裁判が起きた。舞台は、龍の立体看板が目を引く「金龍ラーメン」。看板の「尾」の部分や店舗の一部が隣接する土地にはみ出しているとして、この土地を所有する不動産会社が撤去を求めた。
判決によると、看板が設置されたのは1992年ごろ。不動産会社は2013年9月ごろまでに、ラーメン店に隣接する土地を取得していた。
問題になったのは、この土地にはみ出していた店舗の一部だった。不動産会社側は撤去を求めた一方、金龍側は「店舗として長年占有していた」と反論した。
大阪地裁は26日の判決で、土地を10年占有すれば自分の所有にできる民法の「時効取得」を理由に、土地の所有を金龍に認めた。ただ、店舗の一部の上階部分から張り出した尾の部分やひさしは、「不動産会社の土地所有権を侵害している」として撤去を命じた。
金龍側は「密集エリアでの境界や道路の使用方法について、裁判所から一定の判断が示されたことを評価している」とのコメントを出した。(森下裕介)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル